こんにちは、犬塚壮志です。
“良書を読むための条件は、悪書を読まぬことである。人生は短く、時間と力には限りがあるからである。”
本日紹介する本は、かの有名な思想家ニーチェにも影響を与えたとされるドイツの哲学者ショウペンハウエルの名著『読書について』。
本書は、本質的な読書のための心構えやノウハウを説いてくれています。
“「反復は研究の母なり。」重要な書物はいかなるものでも、続けて二度読むべきである”
これは、読書で学んだことを成果につなげるための重要な教えです。
通常、一度読んだ本は、読み終えた時点で本棚にしまうか、手離してしまうかのいずれかだと思います。
しかし、ショウペンハウエルは、良かった本は読了直後にもう一回読め、そう述べています。
さらに、その目的をショウペンハウエルは、“精神への付着”のためだとも述べているのです。
確かに、エビングハウスの記憶の理論からすると、学んだその直後(今回の場合は読了直後)にもう一度教材をざっと復習することは、
記憶の定着力をアップさせるとことになります。
読書をいかに成果につなげるか?
繰り返し、その視点でショウペンハウエルは読書の方法やスタンスにについて
本書で熱く語っています。
この他にも、
“自ら思索する者は自説をまず立て、後に初めてそれを保証する他人の権威ある説を学び、自説の強化に役立てるにすぎない”
“すぐれた文体たる第一規則は、主張すべきものを所有することである”
など、本書は読書(インプット)についてだけでなく、これからの時代に必要な思考力や表現力(アウトプット力)
についてもヒントが満載です。
読書好き、古典好きの方はもちろんのこと、知的生産でビジネスをされている方は必読です。
なお、ページ数が少ないというだけでなく、
読むべき本の目利き力を教えてくれる本書は、「読書のための時間が取れない…」という方には
特にお薦めの一冊です。
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《目次》
思索
著作と文体
読書について
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《Amazonで購入》
『読書について 他二篇』(ショウペンハウエル 著)
【編集後記】
一番初めというのは、一番悩む。
初対面の人と交わす最初の一言。
初めて入るお店で頼むメニュー。
そして、初めての書評ブログで紹介する最初の一冊。
悩んだ末に、本日の一冊にしました。
やはり、書評ブログである以上、一番初めに「読書」にまつわる書籍を紹介したかったので。
引き続き頑張って書いていきますので、応援宜しくお願いします!!